ARPU(Average Revenue Per User;アープ、またはアルプ)とは、
「1契約(回線)あたりの毎月の平均売上高」
のことを指します。
顧客目線の表現に直すと、毎月の支払額。
携帯電話業界で使われ始めた用語ですが、売切りではなく「月払い」のその他サービスで用いられることもあります。
例)インターネットプロバイダ、スマホのゲーム、その他コンテンツ課金型サービスなど
ARPUは重要指標のひとつ
新規獲得回線数、稼働回線数、解約率と並び、ARPUは携帯電話キャリアにとって最も重要な指標の一つです。
例えばNTTドコモの2017年6月期(2018年3月期1Q)の稼働顧客数は約7,500万回線。
ARPUは4,600円です。
ARPUが1円変わるだけでも、全体では7,500万円/月、9億円/年の収入に影響がでます。
100円なら年間900億円の影響。
つまり、稼働顧客が増えれば増えるほど、ARPUが事業全体に及ぼす影響は大きくなりますので、携帯キャリアのように数千万回線を保有する事業者にとって、ARPUは非常に重要な指標というわけです。
ARPU×利用月数≒LTV
通信事業者では、ARPUと利用月数をそれぞれ上げていくことがLTVの向上につながるため、これらを意識したマーケティング施策が求められます。
以下は端的にARPU×利用月数とLTVとの関係を示したものです。
①②は利用月数が短いゾーンのため、先ずは利用月数を伸ばす施策が求められます。
契約の際に、あらかじめ2年契約を前提とした契約を促したり、契約2年目を迎える顧客に対して優遇代金での端末購入をオファーするのは、矢印の方向に向かわせるための施策といえます。
③の、ARPUは低いが長期ユーザーについては、ARPUを上げる施策を取ることで顧客満足度が下がる可能性もありますので扱いが微妙なところです。(矢印を点線にしているのはそのような理由から)
まとめ
- ARPU(Average Revenue Per User;アープ、またはアルプ)とは、1契約(回線)あたりの毎月の平均売上高
- 通信事業者とって重要指標のひとつ